2か月ぶりの更新になります。
今回はたまたま読んだ本のジャンルが似通っていたので、「夢をかなえてついに作家になりました。その後待ち受ける展開と対策について」特集でお送ります。ちなみにわたしは作家志望ではなく、創作者のインタビューが好きなだけの人間です。

急な「売れ」に備える作家のためのサバイバル読本 朱野帰子

本書は先日開催された技術書のオンリーイベント「技術書典 14」で頒布された同人誌のkindle版です。
紙書籍以下で買えます。
急な「売れ」に備える作家のためのサバイバル読本【紙の本】 – 朱野帰子の同人誌売り場 – BOOTH

こちらはメディアミックスや賞受賞でものすごく売れてしまった人に起こりがちな悲惨な事態・過剰タスクに備えるため、もしくは燃え尽き症候群などで体調を崩してしまった人がもう1回再起するための手法が実体験をもとに語られています。

直木賞を受賞すると3年寿命が縮まるという研究結果がある、という衝撃な書き出しから始まる本書です。
「いつか加藤シゲアキが何かしらの賞を、具体的には直木賞をとってほしい」人間的に「メディアミックスによって増える作家の業務」一覧を見るだけも「お、おう」となった。なんせ加藤シゲアキは兼業作家、ほかの仕事は歌って踊れて演技もできるジャニーズ事務所所属アイドルで小説を書きながら舞台をやったり、いろんな仕事が同時進行していたことをあとから知ってぞっとするわけです。
ちなみに朱野さんは未就学児2人を抱えて家事育児に小学校入学準備、作品Aの全面書き直し、既存連載作品Bの単行本化、ドラマ化がワンチャンある作品Cの続編の依頼がきた、というおっそろしいバックグラウンドがあり、さらにここを乗り切れば休めるというものではなかったというもの。

小説家ではなくても、「バズってフォロワーが急に増えて自分が望む絵を描け、みたいなマシュマロが届く」とか、近親者や取引相手が小説家であるとか、そういう感じの人におすすめです。

エンタメ小説家の失敗学「売れなければ終わり」の修羅の道 平山瑞穂

最初に言っておくと気が滅入っている時にこの本を読むと気分の落ち込みが結構ひどい本です。ソースはわたし。

noteでの連載の書籍化。

平山瑞穂さんは2004年に日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビューし、その後小規模な出版社から大手まで、数々の出版社から少なくない冊数の作品を世に送り出しました。10万部を超える作品がある一方で重版がかかったのはほんの一握りだったといいます。

あらかじめもう一度書いておくとこれは小説ではなくエッセイです。
デビューして現在に至るまでどういう経緯があったか、どういう戦略があったか、苦難や後悔、恨みつらみやそういったことが書かれています。「最後に起死回生のヒットがあって今は売れっ子として頑張っている」わけではなく、ただただ「どのようにして作家としての寿命が縮んでいったか」という、小説家志望者に対して俺の屍を越えてゆけのような本です。

社長転生 株式会社ツクリゴト(紅玉いづき・栗原ちひろ・森きいこ)

会社づくりエッセイ本『社長転生~会社爆誕! 頼れる仲間と創作ライフ~』試し読み|紅玉いづき

15周年を迎えた紅玉いづきさんは頭を抱えながら作家仲間の伝手で公認会計士事務所を訪ねた。電子帳簿保存法やインボイス制度を控えてこの税理を続けるのは無理、ただこの希望を叶えるには起業しかないとして、昨夏はじまった株式会社ツクリゴトがかたちになった経緯についての同人誌です。
この本は社長転生 ~会社爆誕! 頼れる仲間と創作ライフ~ – 少女文学館公式通販 – BOOTHで買えます。
電子書籍はありません。