ちょっと今本が読めたり文章を書いたりがちょっと難しい感じなので縮小営業でお送りします。

薄幸な公爵令嬢(病弱)に、残りの人生を託されまして ~前世が筋肉喪女なので、皇子さまの求愛には気づけません~ 夕鷺かのう

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異世界転生ものです。

「立てば卒倒、座れば目眩、歩く姿は死に損ない」
体に見合わない強力な魔力を宿して生まれてきたクレハ・メイベルは日常生活もままならず、成人は難しいだろうと言われてきたが、成人を迎える16歳を前にして毒を盛られた。どうせ死ぬならと魔力を使い、同じく死を目前にした鳴鐘呉羽の魂をクレハ・メイベルの体に宿した。
クレハ・メイベルとしての人生を託された呉羽は女性ながら180㎝を超える高身長、趣味は筋トレ、生まれは総合格闘技の道場で現師範代と、並みの男性では到底勝てないレベルの強い女性だ。
「力は自分以外の誰かを助けるためにある」と育てられ、早くに両親を亡くし、弟を育て上げ結婚式の日を週末に控えたある雨の日、増水した川に流された少女を救って死んだ程度に自分の事は二の次に生きてきた。

既刊の中ではヤンキー巫女逢桜伝が近い。ラブコメにしては圧倒的にコメディと立ち回りの要素が強く、切れ者なのにシスコンが過ぎて圧倒的に残念なイケメン兄も登場する。
サブタイトルの求愛に関してはこの巻については要素が少ないので、「自分はここで死ぬということを認識した上で、突然『異世界の公爵令嬢クレハ・メイベル』としての人生を生きることになった呉羽が、『申し送りが少なすぎる!!!』とぼやきながらこの世界で生きていくための情報を得て模索する(そのための情報元としての第二皇子イザーク)」物語だと思ったほうが齟齬が少ないと思われます。

怪を語れば怪来たる 怪談師夜見の怪談蒐集録 緑川聖司

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元々ジュブナイルで怪談本をたくさん書かれている方で、大人向けの本はこれが初めてですというツイートを見かけましたが、作風はあまり変わりすぎない感じです。ポプラポケット文庫の本の怪談シリーズがおすすめです。

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そっちと違うのは怪談が生まれる瞬間のような、遺体の描写がしっかりしているところです(でもそんなグロい感じではありません。児童向けに比べれば一般向けに描写がある、という感じです)

24歳の明里の結婚生活はモラハラにはじまり浮気相手の妊娠で3年で終わりを告げ、一時の実家生活を挟んで格安アパートでの再出発を遂げた……のだが、入居初日から深夜に隣室から壁が殴られ続けるという事案が発生した。不動産屋いわく自己物件ではない、しかも明里の部屋の隣も下も斜め下も空き部屋であるというのに、だ。
仕事帰りに「高校が一緒だった美佳だよ」と同年代の女性に声をかけられ、喫茶店でこのトラブルのことを話し、最近流行ってるんだよこの人に相談してみたら、と見せられたWEBサイトが「怪談師夜見」だ。霊は見えるがお祓いはできないという彼に追いすがって明里は自分の部屋を見てもらうのだが……という1話。
これは1冊できれいにまとまっているし、続きも読みたい1冊。